留学 Vol. 3 | 留学 虎の巻  -TIGER's Blog-

留学 Vol. 3

ビジネスの本を読み漁り、政治の本、小説、さまざまなものを読んだと思う。
時には、涙し、時には怒りを覚えた。

高校の授業はあいかわらずおもしろくなかった。
2年の中ごろまでにすでに教科書はすべて終わらせていたものだから、
いつも演算や過去の問題の復習だった。

刺激が必要だったのかもしれない。
僕はそれを本に求めていた。

アメリカへ行きたいという気持ちが、どんどんと大きくなっていた。
幼い頃は、サッカー選手になりたくて、ブラジルに行くつもりでいた。
そういう考え方で、どうも僕には海外が小さな頃からも目標だった気がする。


留学するという意思を担任に伝えた。
彼女は、おおよそ理解をしてくれたと思うが、賛成ではなかったようだ。
部活の顧問にもそのことを伝える。


「お前はただ受験から逃げたいだけだろ?アメリカの大学は誰でも入れるんだろ?こんなことで逃げるなんてお前は器の小さな人間だな」


こう言われた。しかし、全然気にならなかった。東大に行くことが最大の名誉なのだと永遠と語っていた。

部活も辞めて、バイトを始める。
留学にはとても金がかかると知っていた。
少しでも自分で出そう、と思う気持ちからだった。

引越しアルバイトで16時間働き、ホテルマンとして働き、時には人にはいえないようなところを掃除するバイトもした。
社会を知る上で、少しはよかったと思う。
ただバイトを一度も楽しいと思ったことはなかった。

もし、奨学金が取れなかったら、何年でも日本で働いてアメリカへ渡る決心でいた。
日本に留まることは選択肢としては、もう存在していなかった。

今では、もっと冷静な判断ができていたと思う。
しかし、当時は精一杯だった。
でも、これでよかったと思っている。

自由にいろいろなことをやってきたから、一つのことしか知らない人間にはならない自信がある。


そうして過ごしていると、高校最後の夏はあっと言う間に過ぎていった。



If you think this blog is interesting, Please click the banner icon!!