ヘンリー・フォード | 留学 虎の巻  -TIGER's Blog-

ヘンリー・フォード

前回の記事の続きで、今日はヘンリー・フォードの話。
ご存知の通り、彼はT型フォードによって自動車の歴史を塗り替えた人物である。

フォードは、小学校程度の学歴しかない。
しかし、世界の大富豪であり、それを否定する人間は誰もいないだろう。

彼は知識を富に変換する方法を知っていた。
そんなことを説明するのにちょうど良い逸話があるので、ここで紹介したい。

ある時、フォードはシカゴのある新聞社から、「無学な男」として中傷に近い批判されたことがあった。
彼の成功を妬む人間の行為であることは間違いない。
フォード陣営は、この記者を名誉毀損罪で訴えた。

法廷では、相手側の弁護団は、いかにフォードが無学であるかを延々と証明しようとする。
「18xx年、フランスでは何が起こりましたか?」
「アメリカ独立革命は世界にどのような影響を与えたとお考えですか?」
等など・・・・
フォードは答えられない。
しかし、彼は堂々とこういった。

「残念ながら、私はあなたの質問の多くに答えることはできません。しかし、私のデスクにはたくさんのボタンがあります。その中の正しいボタンさえ押せば、私が必要とする知識を持った部下がすぐに来てくれます。私がどうしてあなたに答えるために、一般的知識を詰め込んでおく必要があるのでしょうか?」

弁護人たちは言葉に詰まる。
陪審員たちは、この言葉を聴き終わると、フォードが決して無学な人間でいないことを悟ったという。


一般的知識・教養がない人間は劣っているのか?いやそれは間違いだ。
そのような教養を辞書のように持っていたところで、それを使う方法を知らなければ価値はない。
フォードはそのことをよく理解していた。
彼の場合それは部下や友人たちに聞けばすぐにわかる。
自分はそれを活用すればいいだけだ。
製造ラインに疑問があれば、担当者を呼べばよいし、
独禁法の知識が意思決定に必要なら、商法の専門家と話しをすればいい。


また、アンドリュー・カーネギーも似たような言葉を残している。
これは、彼の墓標に刻まれている文字である。

「世界で最も、自分より優秀な部下に働いてもらう方法を知る男、ここに眠る」


知識というものは、いくら持っていてもその運用方法を知らなければ、
決して流動化できる資産にはなり得ない。
この二人は、他の人間から教えてもらう、または代わりにうまく働いてもらうことで効率が上がることも知っていた。

それが彼らの「知は力」になりえる方法だったのだ。
知識を共有でき、力となる得る集団-知識集団-を築けば、成功への近道となる。


今何位でしょうか??